知識共創としての終末期ケア

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けあの学校
終末期ケアには、明確な正解が存在する領域と正解がない領域がある。一般的にケアと呼ばれるものには、各人の尊厳や人格の尊重といった側面から、明確な正解がない領域がある。すべての人に共通の正解が100%だと感がるようなケアは全体主義的な印象を与える。今日のケアにおいては、自律こそが大切な概念であり、それぞれが大切に思うことはそれぞれなのであり、正解は存在しない、もしくは正解は各人が判断するということになっている。

終末期ケアというケアの領域では、この「正解がない」領域の占める割合が大きい。なぜなら、終末期ケアはすでに死を視野に入れた段階であり、よりよく生きることに力点が置かれた段階であるからである。

正解がないというと、簡単なニュアンスがあるかもしれないし、イージーなケアなような気もする。しかし、正解がないがゆえに、ケアのあり方には不確実性と困難さが高まることになる。終末期ケアのマネジメントにおいては、これらの個別性による正解の不在をコントロールすることが最も重要な視点なのである。



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